マリンバ奏者の通崎睦美さんは音楽家としてはもちろんのこと、アンティーク着物のコレクター、そしてエッセイストとしても多くのファンを持つ。

通崎さんの「目」で選び抜かれた着物のコレクションから現代美術までが「通崎好み」として網羅された「通崎睦美選展〜通崎好み」(アサヒビール大山崎山荘美術館(京都府大山崎町)2004、内藤記念館(宮崎県延岡市)和敬塾本館(東京都目白区)2005)は多方面からの関心を集めた。

通崎さんの「好み」で選び抜かれたものは、それが大正時代のものであれ、現代のものであれ、また、それらを融合させた物であれ、どれも素敵でかっこいい。不易流行という言葉があるが、通崎さんにはまさに不易の美を見抜く目が備わっているのだろう。

そんな、通崎さんの「目」を育てたのは、この京都という地にほかならない。古くからの都である京都には「よきもの」が集まってきた。それは、京都には、洗練された趣味人がたくさん暮らし、彼らの高度な要求に応じる職人が必要だったからだろう。また、芸術家達も、制作の合間に彼らとふれあうことで、遊び心あふれる、思わぬ作品を生み出してきたのではないだろうか。

「J-spirit」の構想を練っている時、ふと思い浮かんだのが、前述の通崎さんの展覧会のことだ。美術館で眺めているだけではなく、「通崎好み」の品物を私たちも手に入れることができれば、どんなに楽しいだろう。通崎さんを口説き落として、このサイトを作った。通崎さんの物作りが垣間見られる、そしてうまくいけば手に入れられる、というとても贅沢なサイトだ。

通崎好みが、いかに生み出されるのか。
みなさん、一緒に楽しもうではありませんか。

J-spirit プロデューサー
次田幸司

通崎睦美さんとの一問一答

「通崎好み製作所」を始めるにあたって、今どんなお気持ちですか?

のせられちゃったなぁ、という気持ちです。(笑)

「通崎好み製作所」ではどんな物作りをしてくださるのでしょうか?

自分の欲しいもの、を作りたいなあ、と思います。

通崎さんだけでなく、通崎さんが信頼される現代作家の方々も一緒に物作りをして頂けるよう ですが?

そうですね。基本的に、わたしはわがままを言う係です。「こんなものが欲しいなあ」と。だから、実際製作をしてくださるのは、全て作家さんや職人さん達です。

今回はブログを通して日々通崎さんの物作りの様子を拝見できるわけですが、見所はどのあたりでしょうか?

いかに、相手(実際に作ってくださる方)が納得してくださるわがままが言えるか、ですね。ただのわがままでは、嫌われて終わってしまいますから。

通崎さんはアンティーク着物のコレクターとしても著名ですが、着物にかかわらず物を選ぶ時はどんな視点から選ばれるのですか?

私は、自分が好きな物を買う、それ以上でも、それ以下でもありません。

通崎さんにとって「目利き」ってどういうことでしょう?

「目利き」について言えば、私は「感覚」が「知識」を上回っている方が、本当の目利きなのではないかなあ、と思います。もちろん、とても高いレベルでの話です。骨董屋さんや古着屋さんで、かなりの知識を持っておられる方を見ていても、その知識より「感覚がすごい」と思える方は、おつきあいさせていただいても、おもしろいです。もちろん、感覚だけでは本当の目利きにはなれないし、感覚と知識、そのバランスが大切なんでしょうけれど。ものすごくたくさんの知識をもっておられるのだけれど、使っているのは感覚、というのは、「かっこいい」です。

通崎さんにとって京都とはどんな街ですか? ブログでは通崎さんが京都という街とどうお付合いされているかも拝見できるんでしょうか?

京都は、大好きです。でも、生まれ育った町、なので...他の土地で生まれ育っていたら、京都のことをどのように思うのかは、うまく想像できません。ブログについてですが、絶対自分ではやらないだろうな、と思っていたことの一つです。だから、これからどういう風に進んでいくのか、自分でも未知数です。いざ、スタートすると、楽しくなって一日何回も更新していたりして(笑)

京都の人はとかく難しいとか言われがちですが、通崎さんは京都の趣味人や職人さん達とお付き合いするコツってお持ちですか?

コツは、よくわかりませんが、自分自身、あまり難しいとは思ったことはありません。気むずかしいイメージの「京都の職人さん」は、ごく普通に「となりのおっちゃん」だったりするわけですから。あっ、その前に、家の中にもいますね。父が、職人仕事をしています。それに、決まりのあることは、決まり通りにすればいいので、意外と楽ですよ。とはいえ、日々、失敗もしていると思います。京都の人は、失礼なことをされても、面と向かってはおっしゃいませんからね。20年くらいして「しまった!」と気づくことがたくさんあるんだろうな、と思いながら暮らしています。考えただけで、はずかしいですね。

音楽家としての活動もこのブログではご紹介頂けるでしょうが、音楽家としての当面の目標も 教えて頂けますか?

そうですね... あまり大それた目標はありません。意外と、一つの曲を自分の思い通りに弾くというのは、大変なのです。だから、今練習している曲を、思い通りに弾きたいなあ、と。とっても地味なハナシです。

最後にこのブログの読者に、そしてここから生まれる作品や商品に期待している方々に対して コメントをお願いします。

まず、ここをのぞいてくださった方には「ありがとうございます」とお礼が言いたいです。通崎好み製作所に参加してくださる作家さんや職人さんは、いつも、私の期待以上のものを作ってくださる方々なので、みなさんにも大いに期待をいただいて、間違いないと思います。これからも、どうぞよろしくお願いします。

ありがとうございました。通崎さんの遊び心あふれる物作りを楽しみにしております。(インタビュー:J-spirit 次田幸司

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2010年6月

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筆記者

通崎睦美
製作所スタッフ
谷本天志(tanimoto)
戸矢崎満雄(toyazaki)
山崎暢子(yamazaki)
近藤あかね(kondo)
J-spirit

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